がん抑制遺伝子
がんは正常細胞ががん細胞に変異することによって起こることを解説しました。
しかし、正常細胞からがん細胞に容易に変異していくことはありません。がん抑制遺伝子があるためです。がん化させる遺伝子が発見されたのは1911年のことです。この時はウイルスによってトリに悪性腫瘍を引き起こすことが発見され、それにはある遺伝子が関係すると特定されました。その遺伝子をウイルスがん遺伝子と名づけられました。がんはこの時はウイルス性の病気だと考えられており、私たちの体の中で単独で起きるものだとは考えられていませんでした。
それから後に、私たちの体にもがんを発生させる可能性がある遺伝子が私たちの体内にあることが発見されました。そして、がん遺伝子が私たちの体にがんをもたらすこともついに分かってきました。もちろん、これらは普段から常にがん細胞を作ろうとしているというよりも、ある原因によって活性化し始めます。すると、正常細胞を癌化させようとするのです。
ただし、人間の体はがん遺伝子に対して無力なわけではありません。正常細胞ががん化するのを抑制させる働きを持つ遺伝子も人間には存在します。これをがん抑制遺伝子とよびます。これらが様々な科学物質によってがん化しようとする人間の体をもとに戻させます。
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